2011/12/31

2011


2011年は、「制作」と「出会い」に溢れた一年だった。

今年の1月初めに投稿した当ブログ内記事で ”新しい年、どんな気持ちや、どんな人と出会うのだろう” との言葉を見つけた。
その瞬間の私に、きちんと胸を張れるほど、沢山の考え・視点・痛み・愛・機会の中を歩いて来られたと思う。
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▼2011 WORKS
http://p.tl/i31G (MyBlog)
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東京 (MOVE CAFEさん、SCOPP CAFEさん)、
大阪 (難波artyard studioさん) と、
とても素敵なスペースでの展示をさせて頂きました。
特に印象深かったのは、「totokoko live vol.2 in OSAKA」(2011.12.10 / artyard studio)での、高さ3メートル弱の布へ描いた、巨大クリスマスツリー。
”布へ描く”という経験も初めてだったけれど、こんなに大きなサイズの絵を描くのも初めてで、
脚立に乗り、産まれ立ての小鹿のように足をプルプル震わせ、仕上げました。
また、お客様参加型のイベントとなっており、ご来場頂いた皆様がキュートなオーナメントを作成・飾り付けをして下さり、すごく嬉しかったなあ。

12月20日に発売されました、絵本
こちらでは、プランニング・アートディレクションを務めさせて頂き、
初夏頃から動いてきました。
各所とのコンタクト・共有、参加作家さんの中での「指揮」を担った点、原画展示に向けてのセレクト、
多くの事を学んだ、大きなプロジェクトでした。
後日、ライナーノーツを含め、きちんと別途記事を更新しようと思います。

その他にも、たくさん。
初めての衣服デザイン・制作や、
CDアートワーク、
いつもお世話になっている大好きな丸谷マナブさんの色々、
写真家・イシハラマユミさんとの共同制作、
制作プロダクションのロゴ、等々、
自分らしく、一つ一つと向き合い、手を止める事なく進んで来た日々。
次へ次へと「作る」波が見えてきたのは、私に”任せたい・お願いしたい”と声を掛けて下さった皆様が居てくれたからこそ。
関わって頂いた全ての方々へ、心からの感謝を。


暮らしの中では、「別れ」が重なり、泣き続けた日々もあった。
身近に居る友人・大好きな人・心から尊敬している人、22歳になり「突然の死」へ初めて直面し、”受け入れる”とは何なのか、ひたすらに戸惑っていた。
けれど、そこから這い上がるようにして、大きな大きな生き方を学んだ。
会えなくなってからでは、居なくなってしまってからでは、遅いのだ。
どんなに小さな”ありがとう”も”ごめんなさい”も、恥ずかしがらず、きちんと伝えようと思った。
感じた事を、感じた時に。
そして、
「出会い」に溢れた一年でもあった。
ポッカリと空いた穴を埋めるかのように、人から人へと、巡り逢い。
大切な人が増えて、
”自分がどんなに泣いても、この瞬間、あの子がニコニコ笑ってくれていたら、それだけでいいや”という解釈も覚えて、
こうやって、少しずつ、強くなっていくものなのだろう と思った。

とっても嬉しい事に、
現時点で、2012年分の制作依頼をたくさん頂いている。
新しい分野での制作も控えていて、もっともっと、表現幅を広げていけるように頑張ろう。
東京、横浜、大阪、そして私の住む札幌。
色々な街で色々な発表が出来るかと思います。

この一年で出会った人、
「絵が好きだ」と感想を伝えて下さった人、
いつも応援して頂いている方々、
レーベルメイトのみんな、
素敵な日々を、どうもありがとうございました。
新しい一年も、一緒に、楽しく深く過ごしていきましょう。

【音楽を絵に】The Album Leaf「Always for You」


【音楽を絵に】コーナー、更新しました。

今回は、The Album Leaf「Always for You」という曲を描きました。
▼絵(原寸大)
http://saoriyamada.tumblr.com/post/15059777550/title-always-for-you-by-saori-yamada
▼楽曲試聴(YouTube)
http://www.youtube.com/watch?v=1jYr2fDgn64


The Album Leaf、album「Into the Blue Again」から、
track 2.「Always for You」を選曲。
音から見えた色・風景・気持ちを絵に描きました。

The Album Leafとの出会いは、確か、
過去にやっていたバンドのリーダーが教えてくれた事がきっかけでした。
山ほどCDを貸してくれて、「この人達はこんなところがいいから」と、当時まだまだ音楽を知らなかった私の世界を広げてくれました。
持ち帰ったCDの山から、いちばん初めに聴いたのが、今回の曲が収録されている「Into the Blue Again」。
エレクトロニカ・アンビエント周辺を知り始めたばかりな当初の私は、生命力の強いドラミングに刺激を受けました。

「Always for You」を聴くと、
いつも頭の中に ”プッカリ” と球体が浮かびます。
それは私にとって、境界なのかもしれないし、
入り口なのかもしれないし、
ただの通過口なのかもしれない。
けれど、色を帯びて光るそれは、いつだって美しいので、絵に残そうと思いました。

2011年分ラストの更新内容としても、
それがふさわしく感じました。
2012年は様々な新しい分野にチャレンジしていく年。
このコーナーも継続していきますので、興味を持って下さっている方が居りましたら、これからも楽しみに眺めて頂けますと嬉しいです。

【音楽を絵に】affable noise「dotted eight」


【音楽を絵に】コーナー、更新しました。

今回は、affable noise「dotted eight」という曲を描きました。
▼絵(原寸大)
http://saoriyamada.tumblr.com/post/14976377575/title-dotted-eight-by-saori-yamada
▼楽曲試聴(SoundCloud)
http://soundcloud.com/affable_noise/dotted-eight


skm_records、借家レコーズ 所属、
affable noiseさんの新曲「dotted eight」。
音から見えた色・風景・気持ちを絵に描きました。

ノイズさんとの出会いは、レーベルメイト[.que]さんを介してのものでした。
「音の層」が感じられる作風に惹かれ、
Ustream配信を拝見したり、リリースされている楽曲を聴いたりと、
当初から魅力を感じていました。

今回描かせて頂いた「dotted eight」からは、
暖色・寒色が融合していくように、”混ざる”モチーフが浮かびました。
音の粒と一緒に、ワンカラーずつ増えて・溶けて・変化していく。
シャボン玉の表面のように、多くの色が静かに動き合っている、そんな風景が伝わってきました。

様々な表情を持った音楽、とても素敵です。
皆さんも、ぜひ、聴いてみて下さい。

2011/12/28

【音楽を絵に】haruka nakamura「窓辺」


【音楽を絵に】コーナー、更新しました。

今回は、haruka nakamura「窓辺」という曲を描きました。
▼絵(原寸大)
http://saoriyamada.tumblr.com/post/14913757312/title-by-saori-yamada
▼楽曲試聴(YouTube)
http://www.youtube.com/watch?v=j44E_gYeijI


haruka nakamuraさん、2nd Album「Twilight」から、
track 4.「窓辺」を選曲。
音から見えた色・風景・気持ちを絵に描きました。

harukaさんの音楽を描かせて頂いたのは、これで三度目。
大好きなのがバレバレな更新頻度となっております。

今回の「窓辺」を初めて聴いた際、
”色の流れていく空”が頭の中・心の中で広がっていきました。
色の溢れる大地で、色の流れる空を、手足を伸ばして見上げているような、
大きな優しさに包まれた空間に身を置いている、そんなイメージが膨らんだ瞬間を覚えています。
毎晩、眠る前には、必ず彼の音楽を聴いています。
そして、先日、夢を見ました。
ぼんやりとしか覚えていませんが、「窓辺」の穏やかなピアノが遠くで鳴っていて、まさに”色の丘”を歩いているような、とてもキレイな夢でした。
それが嬉しくって、「絵に残しておこう」と思い立ちました。
夢日記、ならぬ、夢絵。続けていったら、ちょっと楽しいかもしれないなあ。

抱擁に似た、あたたかい音楽です。
ぜひ、聴いてみて下さい。

2011/12/21

【ロゴ制作】micro μicro recordsさんのロゴを制作させて頂きました


札幌を拠点とし、
音源制作・PV制作・フライヤー制作 etc.、
音楽活動等に関わる全てについてサポートをしている団体、
micro μicro records(ミクロマイクロレコーズ)」さんのロゴを制作させて頂きました。

▼micro μicro records ― Official Tumblr
http://micro2records.tumblr.com/
▼micro μicro records ― Twitter
http://twitter.com/micro2records


富樫洋介さんを中心に、
”一緒に楽しく” をモットーとしながら、
「”やりたいけどできない”を実現するお手伝いを」と活動されている制作チームです。
確かな熱を持った素敵な方々。
些細な事からお話を聞いて下さると思いますので、気になるという方、ぜひご相談をしてみてはいかがでしょうか。

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マネージャーの富樫洋介さんは、
札幌で素敵な音楽を作っているアーティストさん。
過去の記事(コチラ)にあるように、個人的にも彼の音楽が大好きで、ライブへ足を運んだ事が始まりでした。
立ち上げるにあたっての大きな気持ちや、”こういう存在になりたい”というスタンスを聞き、
「ぜひお手伝いしたい」と感じ、
並びに、「この人に任せたい」と思って頂けた事を、すごく嬉しく思いました。

ロゴのモチーフは、”音波”。
「熱を持った音の波が、どこまでも続いていくように = micro μicro records・関わる全ての方々が、どこまでも伸びていくように」 というキモチをベースに作成しました。

上記URLから制作物を拝見する事が出来ますので、
少しでも興味があるという方は、ぜひ一度、アクセスしてみて下さいね。

2011/12/20

【totokoko christmas compilation2】リリースのお知らせ


今年も、ついに、この時期がやって来ました。
totokoko label から、皆様へ、クリスマスプレゼント。
【totokoko christmas compilation2】がリリースされました。

音楽部門の仲間達による素敵な楽曲と、
アート部門の仲間達による優しいアートワーク。

私 ヤマダサヲリは、
PC用壁紙・iPhone用壁紙での参加となっており、
「yawaraka_na_taiki」・「yume_no_iro」の二作品を収録して頂いています。
ぜひ、この時期特有のワクワクが集まった贈り物、受け取ってみて下さい。

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▼Downloadは下記から(※フリーダウンロード形式)
http://totokokolabel.com/releases_026
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<詳細>
【totokoko christmas compilation2】

―track list―
01 [.que] - snowps
02 daniel romero - colilla
03 masato abe - snow drawing
04 mitsuyoshi matsuda - lamp
05 ibuki yushi - We All Have The Bittersweet Love Authority
06 wool strings - another dream (another mix)
07 sonic brat - zephyr
08 daisuke miyatani+juca - slalom
09 nuduca - Transparent cage
10 naomu - mayonaka
11 Makoto Tanaka - Album für die Jugend Op.68-30
12 zmi - calm memory
13 Ryan Cohen - Wintersleep (2011)
14 AMERICAN GREEN - We Floated Through The Town Freely In A Weightless Condition
15 THE POTONE!+acane+aki tomita - クリスマスパーチー
16 moire note - Harriet


―art works―
・ haruna yuasa - 冬を奏でる。
・ naomu - monamusyuka


―wallpaper―
・ rionxx - kirin (for iPhone)
・ rionxx - kokage to (for iPhone)
・ rionxx - kokage to (for PC)
・ rionxx - mori no oto (for iPhone)
・ SAORI YAMADA - yawaraka_na_taiki (for iPhone)
・ SAORI YAMADA - yawaraka_na_taiki (for PC)
・ SAORI YAMADA - yume_no_iro (for iPhone)
・ SAORI YAMADA - yume_no_iro (for PC)
・ sara - リュートを弾く天使(for PC)


―postcard―
・ haruna yuasa - 眠るまえのこと(postcard)

―poster―
・ Kazumi Osawa - Xmascard(A4 size poster)
・ Kazumi Osawa - Xmas tree(A4 size poster)
・ ma* - 雪の猫(poster)


―video―
・ colopockles - ra ku ku
・ zmi - calm memory



今年も豪華な収録内容となっております。
ダウンロードの方は、ファイルという媒体を生かし、壁紙、映像を入れており、
今回は、レーベル初、”カタチ”として手に取る事が出来る、「絵本」のリリースも行っております。
そちらでは、作品描き下ろし・プランニング・アートディレクションを担っております。
※詳細は、下記(過去のBlog記事)をご参照願います。
▼絵本に関して
http://saoriyamada.blogspot.com/2011/12/totokoko-christmas-compilation-artbook.html

2011/12/16

【展示のお知らせ】totokoko christmas 12COLORS exhibition(at: 新宿 SCOPP CAFE)


先日、大阪(難波 artyard studio)にて行われました、
totokoko live vol.2 in OSAKA」。
totokoko label アート部門の作家たちによる、12色グラデーション展示が、東京でも開催される事となりました。

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- totokoko christmas 12COLORS exhibition -

開催期間:
2011/12/15 ― 12/25
会場:
新宿 SCOPP CAFE
(新宿区新宿2-5-11 甲州屋ビルB1F)
TEL 03-6273-2767
WEB SITE http://scopp-cafe.com/
営業時間 平日/11:30-24:00 土日祝/12:00-24:00

展示作家:
ヤマダサヲリ
rionxx
かずしん
sara
山本ゆり子
teacozy

cheri.e moi
haruna yuasa
豊島舞

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12月20日から、
絵本「totokoko christmas compilation artbook - 特別パッケージCD-R付 -」が、店頭販売されます。
(※数に限りがございますので、ご希望の方は、お早めにどうぞ)
プランニング・アートディレクションを担当させて頂き、
私 ヤマダサヲリは「空へ、放つ、白」という絵が収録されております。
totokokoアート部門の作家12名による絵本に、音楽部門のアーティスト達によるCD-Rが付いているボリューム満点な作品集。
※詳細は過去のブログ記事(http://saoriyamada.blogspot.com/2011/12/totokoko-christmas-compilation-artbook.html)をご参照下さい。

並びに、(同じく12月20日から)
以前、新宿MOVE CAFEさんにてお取り扱い頂いておりました、
ポストカード「5色の夢」も再販売させて頂きます。


今回は、グラデーション方式での展示となっており、
全12色、色の流れが楽しめる素敵な空間です。
ヤマダサヲリの担当色は「紫」でして、”3Dホログラム”を使用した、光の奥行きを感じられる作品4点を飾らせて頂いております。
また、上記絵本の掲載作品を原画展示させて頂いております。

トットコッコらしい、やわらかい雰囲気の中、たくさんの色に囲まれて、
SCOPP CAFEさんで美味しいお食事をしてみませんか?
お時間がございましたら、ぜひ、足を運んでみて下さい。

2011/12/12

【絵本発売のお知らせ】[ totokoko christmas compilation artbook ] - 特別パッケージCD-R付 -


私の所属している、音楽とアートのレーベル totokoko label から、
絵本が発売されます。
プランニング・アートディレクションを務めさせて頂きました。

- - -

― トットコッコからの、あたたかな贈り物を、この冬に ―

「totokoko christmas compilation artbook」 - 特別パッケージCD-R付 -
totokoko labelから、絵本が発売されます。
絵、写真、コラージュと、様々な手法による素敵な作品達が集まりました。
冬の喜び、
雪の美しさ、
トットコッコらしい "優しさ" と "穏やかさ" と "ホッとするような世界観"、
アートワーク部門の作家12名による作品集となっています。

こどもの頃、クリスマスの夜に感じていた高揚が、舞い戻ってくる一冊。
もう一度、あのワクワクを、思い出してみませんか?

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<発売日> 2011/12/20(火)

「totokoko christmas compilation artbook 」 - 特別パッケージCD-R付 -価格 ¥1,500(税込)
A5サイズ 30ページ / フルカラー  100部限定


- artbook 参加アーティスト -
 Yuriko Yamamoto / SAORI YAMADA / Kazumi Osawa
 ma* / irifune / Bed. a.k.a. O.daisuke / mica TAKEO
 kazushin / rionxx / Ayumi Nakano / nuduca
 HITOSI OoUCHI


- CD-R 参加ミュージシャン -
 Daisuke Miyatani / mitsuyoshi matsuda / [.que]
 moire note / ibuki yushi / masato abe
 nuduca / naomu / rurarakiss / daniel romero
 Ryan Cohen / Wool Strings / zmi
 Makoto Tanaka / ra ku ku / AMERICAN GREEN


《 製作 》
from 【totokoko label】
http://totokokolabel.com/
press 【Books DANTALION】 http://www.books-dantalion.com/
CD-R 【Inn】 http://raptdrowsyinn.dtiblog.com/

《credit》
〔artbook〕 total design & produce:Saori Yamada / cover artwork:Yuriko Yamamoto
〔CD-R〕 artwork:Nao / design:Inn



[ご購入方法]
Innにて、メールでのご注文も承っております。
ご注文の際には、件名に【totokoko christmas compilation artbookの注文について】とお書きの上、
お名前、数量、住所、ご連絡先を明記し、
rapt_drowsy-inn-★mail.goo.ne.jp(★を@に変えてください)までご連絡下さい。
数に限りがございます。売り切れの場合はご了承ください。
ネット販売に加え、店頭販売もございます。
<取り扱い店さま一覧>(順次追加予定)
・Books DANTALION (大阪) http://www.books-dantalion.com/
・cafe mon st.lou (仙台) http://monstlou.net/
・雑貨・手紙用品店 yutorico. (仙台) http://yutorico.sakura.ne.jp/
―――――
(画像は、上から、
・「totokoko christmas compilation artbook」表紙
・Yuriko Yamamoto作品ページ
・ヤマダサヲリ(SAORI YAMADA)作品ページ
・kazushin作品ページ
・CD-Rジャケット画像)

絵本には、プレゼントが付いています。
音楽部門の仲間達による「CD-R」。
楽曲・特別パッケージ共に、きらきらが溢れています。
詳細はコチラ(Inn)から。
あなたの心に、ぬくもりが、伝わりますように。



totokoko label から、もう一つ、贈り物。
近日、クリスマスより一足早く、
音楽・アートワーク作品(壁紙・ポストカード etc.)を、フリーダウンロード形式でリリースします。
こちらも、夢がギュッと詰まったプレゼントです。受け取ってみて下さいね。
詳細はコチラ(totokoko label)から。
リリース日になりましたら、また改めて、お知らせ致します。

2011/12/10

【アートワークを担当させて頂きました】daisuke miyatani「kioque」


schole所属、
多名義での活動、国内外レーベルからリリースを行っている、
daisuke miyataniさんのAlbum「kioque」アートワーク制作をさせて頂きました。

コラボレーションとして、
haruka nakamuraさん、Akira Kosemuraさん等、豪華アーティストを迎えた収録内容となっており、
「記憶の温度」を感じられるアルバムとなっています。
―――――
Download
▼38ch(bandcamp)
http://daisukemiyatani.bandcamp.com/album/kioque
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「kioque」
1. wake up with the ice cocoa
2. anohi
3. chun×2
4. urayama
5. drew with paints
6. It passes slowly
7. walks with HOLGA
8. view of sora
9. amechan
10. afternoon tea
11. keion
12. kioque
13. return of MTR freak
14. blanco
15. write the diary
16. long autumnal night
17. mimona&!
18. organ&guitar
19. good bye my love
20. untitled
21. glance
22. a, b + c
23. amaou


遠い昔に見た午後の光や、過ぎていった風や、大人になるにつれて風化されてしまった高揚。
アルバムタイトルとしてあるように”記憶”を呼び起こす作品です。

daisuke miyataniさんとは、私の所属しているtotokoko labelがきっかけで、交流させて頂くようになりました。
個人的にも、以前からAlbum「Diario」を愛聴しており、今回のアートワーク制作依頼を頂いた際は、大きな喜びと大きな緊張感がありました。
”こんなにも多彩な世界観をどのようにして描いていこうか”、
”自分にとっての記憶とは?” 等、
自問自答を幾度と重ねながら行き着いたモチーフは、「時計」。
針を逆回転・早送りするように、過去と未来を往来するそのイメージは、少しずつ形を変えていき、最終形態へと仕上がっていきました。

鼓動のような、素晴らしい音楽が集まっています。
皆さん、ぜひ、聴いてみて下さい。

2011/12/07

フライヤー制作/展示のお知らせ「totokoko live vol.2 in OSAKA」


東京・下北沢モナレコードさんにて開催されました、totokoko label によるライブ「totokoko live vol.1」(2011.09.03)。
とっても嬉しい事に、沢山の方々にご来場頂きました。
大好評につき、第二弾「totokoko live vol.2 in OSAKA」が開催される事になりました。

また、第一弾のライブポスターに引き続き、
今回もフライヤーのデザイン・制作を担当させて頂いています。


totokoko live vol.2 in OSAKA ―

2011/12/10 (sat)
at: 難波 artyard studio

open / 18:30  start / 19:00
ticket: 1500yen

■act

mitsuyoshi matsuda
ibuki yushi
Yui nO Ha.(Bed. + yutaka hirasaka + haruna yuasa)
[.que]

■exhibition

ヤマダサヲリ
rionxx
かずしん
sara
山本ゆり子
teacozy
cheri.e moi
haruna yuasa
豊島舞

■映像

mono-kuro

■会場BGM
Inn

http://raptdrowsyinn.dtiblog.com/

主催:totokokolabel
http://totokokolabel.com/

難波artyard studio
http://www.artyard.jp/artyardstudio/


展示、雑貨ブース、映像が加わり、
さらに盛り沢山な内容となっています。
まだ内緒の…お客様参加型のゴニョゴニョ……お楽しみ頂ける事、間違いナシ!のイベントになる事でしょう。

今回は「展示」にも力を入れており、
全12色のグラデーション方式にて展示が行われます。
ちなみに、私 ヤマダサヲリは「紫」が担当色となっています。
写真ではなかなか伝わりませんが、”3Dホログラム”を使用した作品を4点飾らせて頂きます。
ぜひ、実物を眺め、光の奥行きを楽しんでみて下さい。

また、10月に新宿MOVE CAFEさんでお取り扱い頂いていた「ポストカード【5色の夢】」も、当日、販売させて頂ける事が決定致しました。
会場で購入可能となっております。

そして、ヤマダサヲリ専用ゲストブック(※上記、写真4枚目)が設置されます。
もし宜しければ、メッセージ・ご感想など、一言でも書いて下さいますと嬉しいです。
ピョンピョン跳ねて喜びます。


当イベントは、レーベルメイト・音楽部門の[.que]さんが企画者となっており、
ライブ内容も豪華。
また、夏から指揮・監督として取り組んできた某プロジェクトについても、専用展示ブースが設けられます。
こちらの告知解禁にはもう少々お日にちを頂きますが、会場へ足を運んで頂けますと、一足早く知る事が出来ます。
お近くにお住まいの方、立ち寄るご予定があるという方、ぜひこの日を楽しみにしていて下さい。


予約はコチラから▼
お名前、人数を明記の上、下記のアドレスまでお送りください。
quemusixxx[at]gmail.com
([at]の部分を@にしてお送りください)

2011/11/28

【音楽を絵に】大村みさこ「つきはなす」


【音楽を絵に】コーナー、更新しました。

今回は、大村みさこ「つきはなす」という曲を描きました。
▼絵(原寸大)
http://saoriyamada.tumblr.com/post/13449945162/title-by-saori-yamada
▼楽曲試聴(YouTube)
http://www.youtube.com/watch?v=VrvkXXszh5o


デビューアルバム「それでもそんな風に」で衝撃を受け、
それ以来、活動を追っていた大村みさこさん。
彼女の楽曲から「つきはなす」を選曲。
音から見えた色・風景・気持ちを絵に描きました。

”歌とピアノ”というシンプルな構成ですが、そこから放たれる力は凄まじいモノ。
目の前に、ぽっかりと空洞が浮かび上がり、
じわりじわり、
ツーッと、
着実に周囲を染め上げていくような。
「心地良い圧力」のある音楽です。

特に、今回の楽曲「つきはなす」は、
一度聴いたら忘れられない世界観で、厚みのある本のよう。

ぜひ、試聴してみて下さい。

2011/11/26

大きな夜のこと


― 耳が塞がってしまうほど 口が溶けてしまうほど
足が斜塔になってしまうほど いつも考えている
肩が鎧になるくらい 目が土星になるくらい
腹が閃光を放つくらい いつも考えている
 
どうやったら君が笑うかなんてのは 永年継続していく問題で
6の括弧が今日も埋められないのさ
問6の括弧が今日も埋められないのさ
 
胸が裏返しになるほど 肘が氷を砕くほど
髭が芝生になるほど いつも考えている
頭を抱きしめるくらい 背中が羽になるくらい
腰が粉末になるくらい いつも考えている ―
                         (富樫洋介さん「問6」より)



冒頭の文章は、
札幌を拠点に活動している富樫洋介さん「問6」という曲の一部。
- - - - -
●富樫洋介さん WEB SITE
http://yousuketogashi.jimdo.com/
(「音楽などなど」から、歌詞も閲覧可)
- - - - -

昨年の夏、たまたま足を運んだライブで初めて聴き、その瞬間から忘れられずに過ごしてきた。
富樫さんの声・音はもちろんの事、”どのように日々暮らしていけば こんな言葉が生まれるのだろうか”と、心をギュウッと掴まれた。
一言も聞き逃さないようにじーっと耳を傾けたり、
メロディーと一緒に頭の中で字を追おうとしたり、
音楽に「正しい聴き方」なんて括りは不要なのかもしれないけれど、あの数分間を書き表すならば、たぶん、そういう事だろう。


そんな憧れの富樫さんと、先日、お会いする機会がありました。
打ち合わせというか、お顔合わせというか、こんな日が来るだなんて。
あの夏の夜、彼の音楽に惹き込まれていた私は、考えもしていなかった。
まだこの分野での制作を始動して間もなかったし、
何らかの媒体でご一緒する事が出来る未来なんて、望むまでに自分が達してもいなかった。
出会いは、不思議だ。

世界各国のビールを取り扱っているお店へ案内して下さり、乾杯。
お酒は大好きだけれど、初めて目にする名前のビールがずらりと並んでいたので、
富樫さんにセレクトしてもらいながら、グビグビと。
ドイツビールのベックス、とても美味しかったなあ。

色々な話をした。
大好きな「問6」についてや、制作の色々や、本当に沢山の事を聞かせてくれた。
そして私も、なかなか人に言えずに居るような事まで、スラスラと話せてしまった。
そして”初対面なのに 初対面だから”といったような考えは、この夜で パチンッ と消えていった。
きっと、真っ直ぐに向き合ってくれている姿勢が伝わってきたからだ。
人は、ゆっくりと積み重ねて編み込んで関係の糸を実感したりするものだし、
過ごしてきた時間へ巻き戻して入っていくなんて事は出来ないけれど、
”初めの「0から1への距離」を、こんなに開放出来る相手も居るんだな”と思った。
そういう素敵な空気を身にまとっている人とは、会う度に、1から10へ・10から100へと、進むスピードも、きっと速いのだろう。
そんなふうに考えると、これから先に待っている出会いが楽しみになったし、
「こういう接し方が出来る人で在りたい」と思った。

任せてもらえた事を心から嬉しく感じ、
富樫さんの熱を確かに感じ、
大切に協力をしていこうと思った。


今年は、友人・知人・大好きな人を突然に亡くし、
時間だとか、蓄積されてきた事だとか、そういうものに対して、諦めに似た感情を抱いていた日々が多かった。
けれど、
友人が最後に書いた日記は、キラキラした絵文字たちと一緒に、まるで何事も無かったかのようにウェブ上に残っていて、「今度会ったらあの人に好きって言おうかな」との言葉があり、自分にとって”今度”へと気持ちの繰り越しをする際に”今”へと変えなければ と思い止まったり、
今回のように大きな出会いで、”もう一度、人を信じてみよう”と思ったり、
大きな機会・大きな時間・大きな人が訪れた。

こうして、始まりや終わりに向き合うのは、
今だから、今の自分だから、必要だったのかもしれない。

出会いは不思議で、大きい。

2011/11/19

【音楽を絵に】Jon Brion「Little Person」


【音楽を絵に】コーナー、更新しました。

今回は、Jon Brion「Little Person」という曲を描きました。
▼絵(原寸大)
http://saoriyamada.tumblr.com/post/13004697862/title-little-person-by-saori-yamada
▼楽曲試聴(YouTube)
http://www.youtube.com/watch?v=eBH3oYSicHQ


映画「脳内ニューヨーク」のエンディングソングとなっている、
「Little Person」を選曲。
音から見えた色・風景・気持ちを絵に描きました。
作曲はJon Brion、作詞は上記映画の監督/脚本のチャーリー・カウフマン。

この映画は、個人的にも物凄く好きな作品で、もう何度観ただろうか。
主役ケイデンを演じている、フィリップ・シーモア・ホフマンが素晴らしいです。
1カットの中に映し出す”人間味”に圧倒されました。
また、この曲は、
監督/脚本を担った本人が詞を書いているという点から、
主人公の心境が表れているように感じます。

劇中、ケイデンが口にした、
「ここには 恋愛 誕生と死 家族 すべてがある」という言葉が忘れられない。
孤独をまといながら、口にするあの気持ちは、よく分かるから。


この曲に胸を打たれたという方、ぜひ、映画も鑑賞してみて下さい。
好き嫌いが分かれる作品だと思いますが、
広い視野で受容していく壮大な作品です。

(それにしても、歌っている女性がどなたなのか、未だ知らずにいます。
”by. Jon Brion”となっているけれど、彼は男性で作曲・編曲のみ手掛けていて、シンガーは別の方なはず。
調べるも、なかなか正確な情報が見当たらない。うーん、気になる。)

2011/11/12

【大切なお知らせ】sunbrain - in memory of...

 



先日、丸谷マナブさんから、
「sunbrain時代の写真を送るので、スライドショーみたいなもの、作れないかな」と連絡が届きました。
南ヤスヒロさんの訃報は、気持ちのどこかで、まだ受け止められずにいます。
ですが、
これからもsunbrainを聴き続けていく事は変わらないし、
彼らの音楽をもっと届けていきたいと感じたし、
そして何よりも、沢山送ってくれた写真の中のヤスヒロさんは物凄く楽しそうで、「この表情を見てもらいたい」という想いがいちばんにありました。

sunbrainをいつも聴いている方々にとっては、
「ああ!あのPVのアレだー!」というオフショットが盛り沢山です。
sunbrainを初めて聴くという方々にとっては、
「rainbow album」というアルバムのダイジェストとなっており、魅力が伝わるかと思います。

愛情を込めて、作りました。
どうか、お時間がある際に、視聴してみて下さい。
― ― ― ― ―
▼「sunbrain - in memory of...」(YouTube)
http://www.youtube.com/watch?v=7VdWn-2leZY
― ― ― ― ―


下記、丸谷マナブさんのコメントです。
「2011年10月20日 sunbrainの南ヤスヒロさんが他界しました。
この動画は、sunbrainとして共に活動した想い出を偲び、制作させて頂きました。

楽曲はsingle「Go to fly」のカップリングとしてリリースした
「Digest from rainbow album」
sunbrain 唯一のフルアルバム「rainbow album」のダイジェストと銘打っていますが、今聴くと宅録魂が炸裂していて、一番sunbrainらしいと言える作品だと思います。

Music: sunbrain (
http://www.sunbrain.jp/)
南ヤスヒロ
丸谷マナブ (
http://marumana.com/)

Movie / Illustration
ヤマダサヲリ (
http://saoriyamada.aikotoba.jp/)

rainbow album / sunbrain
1. emotion (album ver.) 2. 僕&Harmony 3. クライテリア 4. Go To Fly 5. wish men 6. ハレルヤ 7. clapper & clapper 8. Houston 9. 祈り 10. 僕のライオン 11. 不埒な男 12. グーテンモルゲン 13. what future waits 14. Watch the TV 15. 銀河線
All Songs Written By Minami & Marutani」
(YouTube コメント欄より)


これからも、多くの人々へsunbrainが伝わっていきますように。
マナブさんの気持ち、私の気持ち、ファンの皆さんの気持ちが、ヤスヒロさんへ届きますように。

2011/11/09

【アートワークを担当させて頂きました】Makoto Tanaka「past.」


映画やTV番組、劇伴音楽の作曲、
舞台音楽や映像作品、アーティスト作編曲など、多岐にわたって活動されていらっしゃる、
ピアニスト・作曲家の田中マコト(Makoto Tanaka)さん。
楽曲「past.」のアートワークを描かせて頂きました。


下記、URLからダウンロード(Free Download)出来ます。
Makoto Tanaka - 「past.」
●1. 【SoundCloud】
http://soundcloud.com/tanaka-makoto/past
(「↓DOWNLOAD」ボタンをクリック)

●2. 【monstar.fm】
http://monstar.fm/tanakamakoto
(「ディスコグラフィ」から楽曲「past.」をクリック)


目の前を色が通過していくような、シーンが浮かび上がる作品。
皆さん、ぜひ、聴いてみて下さい。
(配信先は今後増えていくようですので、その際は、またお知らせさせて頂きますね)

- - -

”大きな風”のような、とても美しい曲です。
初めて聴いた瞬間から、私の中で、モチーフは決まっていました。
遠くからやってきて、懐かしい匂いや記憶にもう一度会わせてくれて、良い力を残して過ぎ去っていくような、大きな風。
繊細さと強さ、両方を持ち合わせた素敵な作品に感じました。
それらを大切にしながら描かせて頂きました。

今回のアートワーク制作を任せてもらう、ずっとずっと前から、
「マコトさんとご一緒したい」という気持ちがありました。
揺るがないスタンスやモチベーション、活動姿勢。
彼の音が大好きですし、彼の創作力に尊敬の思いを抱いていました。
なので、声を掛けて下さった事を心から嬉しく思い、誇りに思います。

とても眩しくご活躍されていらっしゃいますので、
他作品も、ぜひ、聴いてみて下さい。

▼田中マコト Web Site
 http://jp.flavors.me/tanaka_makoto

2011/11/06

【音楽を絵に】haruka nakamura「twilight」


【音楽を絵に】コーナー、更新しました。

今回は、haruka nakamura「twilight」という曲を描きました。
▼絵(原寸大)
http://saoriyamada.tumblr.com/post/12410192014/title-twilight-by-saori-yamada
▼楽曲試聴(YouTube)
http://www.youtube.com/watch?v=816zoSC20j8


haruka nakamuraさん、2nd Album「Twilight」から、
タイトルトラック、11.「twilight」を選曲。
音から見えた色・風景・気持ちを絵に描きました。

harukaさんの音楽とは、とても長いお付き合い。
私にエレクトロニカ・アンビエント方面の世界を教えてくれた存在です。
現在、"Kadan"としてもご活躍されていますが、その前型、"nica"名義だった頃から聴き続けています。
彼の音は、温かいスープのように、優しく、ゆうらり、心の中に揺れ漂っていて、
新しいアプローチが光りながらも、基盤にあるその熱は、変わらず引き継がれています。

時間をグッと掴み、良い夕暮れに仕上げてくれるような、
美しい景色をさらに照らしてくれるような、
居心地の良い「ひとつの世界」のような、とても大きな大きな音楽です。

皆さんもぜひ、聴いてみて下さい。

2011/11/05

陽光に似た、祖父からの手紙


― この手紙に書いてある字を ぜーんぶ1列に並べて、
その長さを 何百倍もした長さよりも もっとたくさん、
紗織の事を愛しているよ。
                               おじいちゃんより ―


よく、
「おじいちゃん子だった」・「おばあちゃん子だった」という言葉を耳にするが、
私は多分、どちらにも属さない子供だった。
と、最近まで思っていた。

お正月やクリスマス、催事で親戚が集うのが苦手だった。
友人や学校の先生や家族に対しては、それはもう、べらべらとよく喋る普通の女の子だったのだけれど、
おじいちゃん、おばあちゃん、叔父や叔母、遠い親戚。
皆が集まると、まるで”シュウ”としぼんだように、
「元気にしてたか?」―「うん」という単調な会話に精一杯で、今思うと、本当に可愛げのない奴だった。
(それも理解した上で、良くしてもらって居たのだけれど)

まだ小さいながらも「ああ、もっと孫は甘えるべきなんだろうな」とか、
「なんだか、嘘の顔ばかりが集まった、巣みたいだな」とか、
変に達観している部分があった。
でも実際に、父方の親戚同士はあの頃から不仲で、みんなが機械的な笑顔を浮かべているように見えていた。


そんな私が、唯一、少し心を委ねる事が出来たのは、
母方の祖父。
相変わらず長い長い会話は上手じゃなかったけれど、大好きだった。
おじいちゃんは貧しい家庭で育ち、高校へ通えなかったと聞いていたが、
自分で勉強を重ね、とてもとても頭の良い人だった。
とてもとても字が美しく、文章も美しい人だった。
父の転勤の関係で、私が小学生の頃、三年間ほど関東で生活をしていた際、いつも手紙を送ってくれていて、
そこには愛情がきちんと書き表されていた。

当時の私は、それに対し、等分の感謝を感じ取る力が無かったが、
今になって、ようやく、痛いほどに理解をしている。
涙が止まらなくなった時や、
どうしたらよいのか分からなくなってしまった時や、
家族の愛や団欒に疑問を感じた時、
必ず祖父からの手紙を読み返してきた。

この記事の冒頭部分に書いた一文が、
沢山送ってくれた手紙の中で、いちばんに好きな言葉だ。
なんて素敵な表現なのだろう。
こんなに愛を持ってくれていた人に、どうして素直になれなかったのだろう。
何度も読み返しては、それをちょっと後悔し、
ちょっと照れながらも嬉しくなり、
ちょっと泣いてしまったりしている。


そして今日、
祖父が亡くなる少し前に、本を贈ってくれた事を思い出した。
「さおりが大きくなったら、きっと色んな事を知りたくなる日が来るから、
悲しい事ばかりじゃないと、読んで感じなさい」と言ってくれた事を思い出した。
手紙と一緒にクローゼットへ仕舞っておいたその本達を引っ張り出すと、
すごく難しい内容の物ばかりだった。

宇宙のこと、
世界の歴史のこと、
古い文学、
古い日々の写真集(町や暮らしの何気ない光景たち)、
花の図鑑、
力学について書かれている分厚い本、など。

今まで、友人と「もしもタイムマシンが使えたら」と話した時は、
大袈裟に”江戸時代に行ってみる”とか”ずっとずっと未来に”とか、そんなような事を言っていたけれど、
私はやっぱり、もう一度、おじいちゃんに会いたい。
今の私で、会いたい。
話したいこと、伝えたいこと、今なら上手く喋ることが出来ると思うから、言葉を交わしたい。
お酒を一緒に飲んだりもしてみたい。
そして、手紙に並べられた沢山の愛について、「ありがとう」と繰り返し繰り返し、言いたい。

22歳になった私を見て、おじいちゃんは、どう思うだろう。
夜中に泣きじゃくっている姿を見て、心配しているだろうか。
恋をしている姿を見て、制作をしている姿を見て、「ちょっとは大人になった」と微笑んでくれているだろうか。

穏やかな笑顔をもった、あたたかい人だった。
陽光に似ている。
少しずつ、受け継いだ本を読み進めていこうと思った。
そんな夜。

私は、おじいちゃん子だ。

2011/11/01

【totokoko label presents "ちょこっと展" 終了】ありがとうございました!


(※初めに)
写真は、展示班のteacozyさんに提供して頂きました。


10月1日から一ヶ月間に渡り、
東京・新宿MOVE CAFEさんにて開催されていた【totokoko label presents "ちょこっと展"】
31日をもって終了致しました。
足を運んで下さった方々、本当にどうもありがとうございました。

私は遠方に住んでおり、在廊する事は出来ませんでしたが、
沢山の方々にご来場頂いたようで、心から嬉しく思っています。
また、今回は諸事情により、原画展示ブースへは不参加とさせて頂き、
ポストカード「5色の夢」の販売を中心としておりました。
それにも関わらず、
ご丁寧に感想メッセージを送って下さった方、
友人・知人からの「見てきたよ、買ってきたよ」という連絡、
そして何よりも、ご一緒する事が出来たレーベルメイト/作家仲間の皆さん、
会場のMOVE CAFEさんスタッフ様、
感謝の気持ちでいっぱいです。

とっても嬉しい事に、
作家紹介として「ヤマダサヲリテーブル」まで出現していたという…!
こんなに良くして頂いて、もう、泣いてしまいそう。

写真は、上から、
・販売していたポストカード「5色の夢」
・teacozyさんによる天井装飾
・ヤマダサヲリテーブル
・いっぱいのお客様
・制作担当をした「totokoko live vol.1」ライブポスターと当日の写真達
・階段を下りる際にもチラリッ。ポスターとポストカード紹介看板
・チョコレートペイントがキュートな、MOVE CAFEさんケーキ
・ポストカード、物販ブース風景

皆様、本当にどうもありがとうございました。

- - -

そして、次回の展示はコチラ >> 詳細


【totokoko live vol.2 in OSAKA】

ヤマダサヲリ個人展示ブースもあります。
そして、それとは別途、
私なりに夏から頑張って指揮・監督を担ってきたプロジェクトについてのご報告・展示も発表できる予定です。
まだ内緒な事もありますが、とにかく、とっても楽しいイベントです。
聴いて・観て・お客様参加型のゴニョゴニョムニャムニャ…
上記添付フライヤーの制作も担当させて頂きましたので、
お近くの方は、ぜひ手にとって眺めてみて下さい。

こちらは、もうちょこっと告知内容が確定しましたら、
改めてお知らせさせて頂きますね。
totokoko labelのみんなで、頑張って準備をしています。
どうか、楽しみにしていて下さい。

2011/10/31

ありがとう、南ヤスヒロさん


sunbrainの南ヤスヒロさんが、お亡くなりになりました。

丸谷マナブさんのBlogにて突然の訃報を知り、
まだ現実を受け止められない状態で、この記事を書いています。


sunbrainは私の人生で、
いちばん長く寄り添ってくれている音楽で、
いちばん暮らしの中で近くに在り続けている音楽で、
いちばん沢山の思い出に結びついている音楽です。

高校生の頃に初めて知り、そこからは、ずっと一緒でした。
真新しい制服に戸惑う日も、
慣れた制服に卒業する日も、
初めての恋人と初めて手を繋いだ日も、
泣きじゃくった日もお腹を抱えて笑った日も、
ずっとずっと一緒でした。

当初は某アイドルグループのファンクラブに入り、一ヶ月に一度送られてくる会報を心待ちにしているような、普通の高校生で、
sunbrainがきっかけで、様々なジャンルの音楽を聴き始めるようになりました。
カラオケで、よく「Go To Fly」を歌っていたなあ。

グラフィックデザインやアートワーク制作を始めてから、
丸谷マナブさんと知り合う事が出来て、
CDジャケットやフライヤー等でご一緒させてもらうようになりました。
マナブさんには、もう、しつこいよってくらいに”sunbrainの音楽に助けられた、本当に大好き”と伝える事が出来たけれど、
まだ、ヤスヒロさんには伝えられていないままだよ。
私自身、もっともっと制作を頑張って、いつか直接お会いして、「ありがとうございます、愛してます」って伝えたかった。

言えなかった事を、ここで言います。

ヤスヒロさん、本当に素晴らしい音楽をありがとうございました。
私の中の世界を広げてくれて、ありがとうございました。
お会いする事は出来なかったけれど、マナブさんの発言やお二人のラジオを聴いて、「ああ、愛に満ち溢れた、あたたかい人なのだなあ」と伝わってきました。
私はまだまだデザインの分野で勉強をしなくてはいけない身で、頼りないかもしれませんが、
マナブさんのソロ活動において、全力でサポートさせて頂きたいと思っていますし、
任せてもらえる事・私にしか出来ない事を見つけて、支えていけたらと思っています。
sunbrainの音楽は、明日も、今この瞬間も、きっと広がり続けています。
応援してくれている人、初めて知って好きになってくれる人、みんなの心の中でどんどん育ち続けていきます。
これからも大切に大切に聴いていきます。


私の中でのsunbrainは、やっぱり、虹だから、
ヤスヒロさんに、虹の絵を贈ります。

心からご冥福をお祈りします。
今まで本当に、どうもありがとうございました。


ヤマダサヲリ

2011/10/30

【音楽を絵に】月球「狐の嫁入り」


【音楽を絵に】コーナー、更新しました。

今回は、月球「狐の嫁入り」という曲を描きました。
▼絵(原寸大)
http://saoriyamada.tumblr.com/post/12107668721/title-by-saori-yamada
▼楽曲試聴(YouTube)
http://www.youtube.com/watch?v=BcVx-HqXWus


月球のデビューアルバム「コントラスト」から、
02.「狐の嫁入り」を選曲。
音から見えた色・風景・気持ちを絵に描きました。

初めて聴いた時、
Vo.植田さんの歌に、心をギュウと掴まれた瞬間を覚えています。
強い芯と、繊細さ、それらが見事なバランスで溶け合った素晴らしい声。
物語性のある音楽は、こちらにポタポタと色を落としてくれるような感覚。
すべて分からなくなってしまった時、心のすべてを白にして、再生しています。
そうすると、忘れかけていた遠い日の色が、じんわり浮かび上がり、本当は見えている行先を提示してくれるような、
大好きな、大切な、一曲です。

皆さんも、ぜひ一度、試聴してみて下さい。

2011/10/12

【音楽を絵に】馬の骨「燃え殻」


【音楽を絵に】コーナー、更新しました。

今回は、馬の骨「燃え殻」という曲を描きました。
▼絵(原寸大)
http://saoriyamada.tumblr.com/post/11348337431/title-by-saori-yamada
▼楽曲試聴(YouTube)
http://www.youtube.com/watch?v=B-AwnErnOqI


― 沈み出した 愛の燃え殻を 静かに見守るだけ 崩れ落ちないように ―

キリンジのメインヴォーカル、堀込泰行さんソロ・プロジェクト「馬の骨」。
1stシングルから、「燃え殻」を選曲。

この曲に出会ったのは、今から4年ほど前でしょうか。
キリンジを好んで聴いており、透き通っていて芯の通った歌声に魅了され、
ソロでもご活躍されているという情報へ辿り着きました。

当時の私は18歳頃で、
「愛」とか「恋」とか、深く考える事が少なかったのだけれど、
今になって改めて聴いてみると、新しく見えてくる色や気持ちがありました。
赤い陽、
燃え殻、
刻まれた時間、
頼りない時間、
さようならの背中。

22歳になった今、もう一度じっくりと耳を澄ませて、音から見えた景色を描きました。
もしかすると、それは私にシンクロしている事なのかもしれないし、
遠くにある理想なのかもしれないし、
こうして文章を入力している今、本当は、全て理解しているのかもしれない。
今だから、今だからこそ、描こうと思いました。

キリンジとは異なったアプローチが光る、素敵な一曲。
ぜひ、試聴しながら絵を眺めてみて下さい。

- - -

[ちょこっとお知らせ]
Twitterでは既にお伝えさせて頂いたのですが、
少しの間、【音楽を絵に】コーナーにての更新がローペースになります。
理由としては、個人で抱えている制作物いくつかに完全集中して挑みたい為です。
そちらもまとまった際は、お知らせさせて頂きますね。
※時間があった際は更新を続けていきますので、ご安心を。
いつも応援して下さっている方々、メッセージを送って下さる方々、感謝しています。

▼ヤマダサヲリ Twitter
http://twitter.com/saoriyamada_hug
▼ヤマダサヲリ mixi
http://mixi.jp/show_profile.pl?id=18854773